ミルトンエリクソンの変化

前回、ミルトンエリクソンが言葉の命令的側面や幼児の身体的発達過程への理解、そして彼の観察力を獲得したと紹介しましたが、それとともに失音楽症という障害によって、ミルトンエリクソンが話し相手の呼吸や抑揚に意識的な注意を向ける事が可能になったそうで、これが後にミルトンエリクソンが催眠を独学する際に大きなメリットとなったのだそうです。

ミルトンエリクソンの障害の話を聞くと、どうしてそこまでの障害を抱えながらそういった相手の観察をしようと思うことができたのか、そういった発見につながるのは彼だからじゃないかなと思うんですよね。普通に考えて体でも目以外の全身が麻痺している状態で退屈しのぎをしようなんて考えませんよね。もしこれが自分だったら、きっと『何で自分がこんな目に・・・治ったら沢山遊んでやろう!!』みたいなことばっかり考えながら過ごすことだと思います。

そしてミルトンエリクソンは催眠もですが、精神医学も独学だったそうです。ミルトンエリクソンは大学で医学教育を受けたものの、当時のアメリカでは適切な精神医学の教育は殆ど受けらなかったのだそうです。そして催眠に関しても、きちんとしたカリキュラムが当時はなかったからなんでしょうね。でもそれがむしろ良かったのか、その結果、ミルトンエリクソンは自分で独自の技法を次々と開発していくことができたのだそうです。まさに天才ですよね。

こういったすごい人の歴史や行動などを聞いていると、自分の小ささにすごく落胆します。かといってここまでの天才にならなくてもいいとは思いますが、人と違った発想ができたり、辛い時にどういった発想・対処をして行くかなど、そんなミルトンエリクソンの考え方に感動ですね。

ミルトンエリクソンのすごさ

ミルトンエリクソンとはそもそも女なの?男なの?紹介し忘れましたね。男です。

そのミルトンエリクソンの極めて重篤な身体障害とはポリオだけではないのだとか。他にも色覚異常だとか失音楽症にも悩まされてきたんだそうです。色覚異常というのは目の特性の1つであって、色を認識する“錐体細胞の変異”によって、色の識別や認識が困難である状態です。色盲とも言われているのですが、その呼び方に関しては色々な意見があるようです。そして失音楽症というのは音楽が理解できない障害なんだそうです。

ミルトンエリクソンは色々と障害を抱えながらどうしてここまですごい人になれ、しかも有名になったのか。そのすごさはポリオがきっかけとなったのだそう。17歳の時のミルトンエリクソンは、ポリオによって目は除いた全身が麻痺してしまったのだそうです・・・。

でもその時に、回復するまでの退屈しのぎとして自分の家族を観察した事がこの始まりだったと言えるそうです。家族の観察の中でミルトンエリクソンはある言葉が二重の解釈を許すことと、、ある言葉が3重の解釈を許す事を発見したのだそうです。それがダブルテイクとトリプルテイクと呼ばれています。

言葉の命令的側面の例えとしては、『窓が開いてますね。』が『窓を閉めてください。』という命令を含んだ意味となることがあるということなどの発見をしたのです。そんな言葉の命令的側面や、幼児の身体的発達過程への理解、そして何よりミルトンエリクソンがものすごい観察力を獲得したのです。